ジェネリック医薬品
2006. 04. 10
4月10日、ジェネリック医薬品(後発薬)の現状と課題について、ジェネリック医薬品の業界団体の「医薬工業協議会」を訪ねてヒアリングをおこないました。いま、薬剤費削減と国民負担の軽減のためにジェネリック医薬品が注目されていますが、国民健康保険費や老人保健費など市がかかわる総医療費が60億円を超える境港市にとっても見過ごせない問題で、私は平成15年6月議会でこの問題をとりあげましたが、その後の情勢の変化を知ることが目的です。
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3年前、私が議会で紹介したとき、国内での普及状況は数量ベースで10%程度でしたが、いま16.8%(平成16年度末)となっています。そのころは、およそ「後発薬」という言葉もジェネリックという言葉も、あまり知られていない実情でしたが、平成17年から啓発活動もはじまり、医療関係者だけでなく国民のあいだに広く知られる存在となりました。

手前が青木一幸常務理事
変化のきっかけは、議会でも紹介した後発薬処方への2点加算という『平成14年度の社会保険診療報酬改定』で、これは、医療の現場に大きなインパクトとなり、ドクターのなかでも変化が生まれたとのことです。国はさらに平成15年6月、全国の国立病院などにジェネリック積極使用を促す通知をだしています。
医薬分業も進展していますが、平成14年の診療報酬改定では、保険薬局に対して、ジェネリック薬品について患者へ文書による情報を提供し、その同意を得てジェネリック医薬品を処方した場合には「医薬品質情報提供料」として10点加算という措置もとられていましたが、この4月からはさらに、「価格も含めて」説明することが求められることになったとのことです。商品名処方と一般名処方の選択、代替調剤を認めるチェック欄の新設など、処方箋の変更という新たな誘導策で、薬剤師の動きも大きく進む可能性のあることなどを知りました。
あいつぐ医療改悪で、国民の負担増も大変ですが、病院経営も例外ではなく経営体質の改善を求められていますが、聖マリアンヌ病院、長野国立病院、横浜の港みらい病院など各地の病院、また富山県など自治体での取り組みも聞いてきました。東大病院がジェネリック採用の動きをはじめ、東京都も都立病院での採用を検討しているとのことで、そうなれば、日本でとくに遅れていた総合病院での取り組みにも大きな影響を与えるだろうとのことでした。
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ジェネリック医薬品の使用促進というこの流れは、増大し続ける国民総医療費の状況からいえば遅きに失することですが、当然のことながら、莫大な利益を独占してきた先発薬メーカーとの激しいせめぎあいのなかにあります。しかし厚生労働省はさらなる促進のため、課題となっているジェネリック医薬品の安定供給へ後発薬メーカーの育成、再編の方針です。
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ジェネリックに消極的な医師の側の理由は、主として、信頼性、安全性に欠ける、情報が少ないというものでした。しかし、ジェネリックは、新薬の与えられた独占的販売期間終了の後に、同一有効成分の医薬品として製造販売できるようになったもので、「規格および試験方法」、「安定性試験」、「生物学的同等性試験」を経て、”新薬と同等か同等以上である”として国によって承認された医薬品です。
新薬であれジェネリックであれ、あれこれの製剤について危惧をいだくことがあったとすれば、その製剤の使用・承認に見直しを求めることは、それを知った専門家の貴重な仕事です。しかし、漠然とした不安、もしかしたらただのブランド志向とでもいうしかないようなことで、安価なジェネリック医薬品の活用が妨げられることなど、あってはならないことです。
3年前の議論で当局の見解は、「医師の判断すべきこと」で、「行政が口挟むことではない」ということでしたが、ジェネリック促進は、いま国も推進する時代と社会の要請、社会的・政治的課題です。医の専門家としての医師も前向きに応えていただきたいものですし、ジェネリック普及による患者負担の軽減、医療財政の縮減へ、行政が指導的役割を果たすことが求められていると考えるのが当然です。
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市民の側からの積極的なアプローチも求められています。求めればジェネリックを処方してもらえる環境も広がっています。しかし、医者を前に「ジェネリックにして欲しい」とは、なかなか言い難いものです。その助けのために、「ジェネリック相談カード」というものが作られています。積極的活用もよびかけていきたいものと思います。





