2004年 9月議会

一般質問 ■ 新市長の基本姿勢を問う
一般質問 ■ 地域自治組織強化へ3つの提案
最終討論 ■ 郵便局の民営化反対の意見書送付を

新市長の基本姿勢を問う

中村勝治市長を迎えたはじめての9月議会でした。定岡敏行市議は、「厳しい財政状況のなか、これまで以上にハコモノ建設への反省と、市民の暮らし重視の市政が求められている。大きなムダを見直せば、新たな市民負担なしに財政再建はできる」と、市長の見解を求めました。 市長答弁には「市民参画の市政運営へ、積極的な情報公開と説明責任を果たす」決意がうかがえましたが、滑走路延長の見直しや巨額の節約が可能な公共下水道やゴミ行政の見直しには背をむけ、従来型の姿勢に終始するもので、残念でした。

なぜ、コストの高い公共下水道にこだわるか

定岡敏行市議  「公共下水道が、過大な需要予測で莫大なムダ使いとなっている」との私の指摘で、市の依頼により鳥取大学が基本数値の見直しをおこない、最終報告をだした。「施設は約3分の2に圧縮できる、50億円の縮減が期待できる」というたいへん明るい結果だが、大事なのは、この結果を生かしこれからの計画をどう組むかだ。 私は、処理能力は劣らず、コストは3分の1でできる合併処理浄化槽の活用を積極的に位置づければ、さらに数十億円以上の節約ができると主張してきたが、市長はどうお考えか。
中村勝治市長 家屋が連なっていること、将来の維持管理を考えると公共下水道が適当と考える。
定岡敏行市議 それはもっと人口密度の高い都会の話だ。全体計画の見直し作業に市民の意見を取り入れる考えは。
中村勝治市長 どういう形になるかいまは言えないが検討したい。

目標と期限を明確にしたゴミ処理計画を要求

定岡敏行市議 西部広域行政管理組合が、約70億円、境港も約27億円負担して新焼却施設を建設し、平成23年度に稼動 させ、境港の焼却炉は廃止する計画だ。そのいっぽうでゴミ袋の有料化で市民負担を増やすという。市の施設は、19億円かけて一昨年秋に大改修したばかりで、わずか8年で廃炉にする必要はない。 ゴミが増える前提で計画されている広域の大型焼却施設計画を中止し、境港市27億円のムダ使いをやめよ。 「いつまでにどれだけ減らすか」・・達成目標を明確にした本格的な排出抑制にとりくめば、財政節約への大きな可能性がある。市長の見解をうかがう。
中村勝治市長 減量化の努力をしてもなお、広域の焼却施設は必要。境港の焼却場は延命化もできたが、郡部がまだで、広域的な見地からとりくむ。

相変らず「山陰の拠点空港」と、市長

定岡敏行市議 大型機就航の見通しがないことを示し、事業の見直しを求めてきた。小型機による東京便の増便も実現した。 県と市は総額23億円(境港市は6億円)の周辺整備事業を組んで実施してきたが、これからまだ市財政から 3億5千万円もつぎ込む方針だ。『財政困難』の鳥取県や境港市が、滑走路延長を急ぐ必要はない。いったん中止して足元を見つめなおすべきだ、そうすれば財政再建と市民福祉充実へむかう財源にもなる。
中村勝治市長 地域の経済に役立ち、山陰の拠点空港として必要と考える。

・・・これまでの市民不在の行政に反省を

定岡敏行市議 「市民の声を反映した市政運営の重要性を痛感」したとして、「積極的な教条公開と説明責任、分野ごとの市民委員会の設置や政策立案段階からの市民参画」を重視する市長の考えには大いに賛成だ。しかし、『市民参加』は言うほど簡単ではない。各種審議会委員の公募でも定数に不足したり、試行したパブリックコメント (新規事業への市民意見表明)にも、市民の声は1件もなかった」。「うまくいかない原因を変えなければ、 どんなしくみをつくってもおなじだ」。 そこで考えて欲しいのが、家庭ゴミの有料化の決定過程。あれで適切だったとお考えか。「70ケ所も説明会 をした」というが、市民から見れば「勝手に決めておいてなに言うか」だ。そういうと「審議会の答申をいた だいた」という。だから「隠れ蓑」になる。市民の怒りは大変なものだ。
中村勝治市長 審議会にもご審議いただき、3月市議会でもご理解いただいた。問題はないと考えるが、今後はもっと地域へでかけて市民の意見も聞きたい。
定岡敏行市議 大事なのは、行政と市民との信頼関係だ。不信渦巻いていて協働はありえない。 ところが、行政にたいする市民の不信はすさまじい。台風がくれば市職員は夜中の1時、2時まで、市民をま もるためにがんばっているのに悲しいことだ。 当局にも根深い市民不信がある。たとえばゴミ問題でも「市民は応える」と定岡は言うが、市は「理想論だ。 市民は勝手なもんだ」と本音で思っている。だから「カネで締めあげる有料化」しかない。「それで不法投棄なら、厳しく取り締まる」しかない・・これが市の態度だ。これで市民参画や協働がすすむか。

反省し,ゴミ有料化の撤回を

①これまでの行政がどれほど行政不信をつのらせてきたか、市は知るべきだ。それをどれだけわかるかで「情 報公開」も「市民参画」も、構えと中身が変わる。
②ここまで深い不信感の解消には、市民が「これまでと市の姿勢、様子が違うぞ」と思うようなとりくみが必 要だ。だから、ゴミ有料化の見直しを言うのだが、それぐらいのこと無しに市民は納得しない。
中村勝治市長 情報の提供が欠けていた。そこから行政不信が芽生えている。ここはもっと徹底して信頼を回復したい。

地域自治組織強化へ3つの提案

定岡敏行市議 「協働」を「行政の下請けづくりやコスト削減の手」のように考えたら間違い。『協働』とは、住民自治=地 域住民を主役にしたまちづくりの促進だ。「顔の見えるころあいの街の良さ」を求めて、単独存続の道を選択 した市民の願い実現のために、私は、校区単位のまちづくり委員会の設置と、その地域活動への財政支援を提案したい。
一般の市民にとって、市政全般について意見をと言われても、簡単にできることではない。しかし、身近な町 内のことなら、発言もできるし汗もかける。住民参加、協働の基盤の「敷居をもっと低く」することが大事だ。

① 校区にまちづくり委員会を組織し住民の自主的な決定と参加によって地域福祉や生活環境整備などをおこ なう。
② 市は、委員会が自由に使える予算制度をつくって支援する。
③ 公民館をこの住民自治、行政と住民協働の拠点として、課長級の職員を配置して支援する。

中村勝治市長 コミュニティ活動はこれまで以上に重要だが、核家族化や世代間交流も減り困難もある。啓発活動を進めたい。 このなかで支援や公民館の位置づけを再認識していくことと思う。

郵便局の民営化反対の意見書送付を

境港郵便貯金預金者の会会長 角紀子さんが提出された陳情、これは郵便局の民営化に反対し、国に意見書を あげて欲しいというものですが、委員会はこれを「趣旨採択」とし、国への意見書は送らないとしました。私 はことの緊急性、重要性から、意見書送付をふくむ「採択」とすべきと主張します。
いま地域から郵便局がなくなることへの不安。安心、安全の暮らしの窓口がなくなる心配が、列島各地を覆っ ています。全国津々浦々におよぶ約24,700カ所の収集・配達ネットワーク、約230兆円という巨額な郵便貯金・・これらを戦後最大ともいえるビジネスチャンスとして、民営化を求めてきたのは銀行業界、大企業、財界です。陳情も指摘するように、「万が一、株式会社にされたら、サービスは収益性の高い都市部に集中し、境港市内にしても不採算地域として当然、郵便局の統廃合、利用料金の地域間格差の波にのみこまれて しまう」ことは必至です。大銀行、財界には絶好の機会でしょうが、国民には、何一つ便利になることはあり ません。時事通信社の調べでも、民営化を支持する国民は12・6%にすぎません。
国民の誰が願っているわけでもない、ただ大銀行や財界の利益代表として自民・公明の小泉内閣が強行する悪 政ですが、すでに4分社化方針がだされ、事態は急を告げています。陳情者の趣旨を汲むなら、わざわざ意見書はださないとする理由があるでしょうか。採択し意見書を送付するように求めます。