2005年 6月議会
2005. 06. 30
一般質問 ■ 焼却場=境港市単独でも国庫補助はでる
一般質問 ■ 市民福祉充実の財政再建を
補助金疑惑 ■ 黒目氏辞職、補正予算についての見解と態度
最終討論 ■ 扶桑社の歴史・公民教科書について
最終討論 ■ 地方財源確保のつながらない意見書案に反対
焼却場=境港市単独でも国庫補助はでる
6月16日・一般質問
市長がこれまでの発言を訂正
定岡敏行市議 「財政状況説明会で市長は"100トン以上の焼却施設でないと国の補助がでない"と、広域による建設への理解を求めていたが、新しい交付金要綱の説明が、最近あったはずだ。そこでは、境港市が単独で焼却場を建設しても、国の補助がでることになったと思うがどうか。市民が判断を間違えてはならない。訂正が必要ではないか」
中村勝治市長 「指摘のとおりで最近、説明があった。鳥取県全域が豪雪地帯に指定されており、制度としては、環境省などとの協議会を経て、境港市が単独で交付税をうけて建設することは可能となっている。私の説明を訂正させていただきたい。しかし、町村の焼却施設が老朽化しているなか、環境負荷、効率的な行政を考慮すれば、西部圏域で考えた方が合理的と考える」
定岡敏行市議 「いまの焼却場を大事に使い、減量化にもつとめ、いよいよというときに、国の交付金を受けて境港市が単独で建設できる。その方が安くできるではないか。合理的な着地点を見いだせるよう、がんばっていただきたい」
中村勝治市長 「先ほど述べたような観点から、新しい焼却場建設をどうすべきか、私たちの考えを西部広域のなかで、しっかり申し上げ働きかけている。いま少し時間をいただきたい」
市民福祉充実の財政再建を
6月16日・一般質問
これからに生きる行財政総括
定岡敏行市議 「財政説明会で市長は、バブル後の経済低迷など全国的要因などをあげたうえで、境港市の行財政運営にも少なからぬ問題があったとし、財政悪化の要因に、平成4、5、6年の3年間で約150億円もの投資事業をおこない、みなと博、夕日ケ丘の造成などを続けたことをあげた。
財政難だからと負担を市民に求めるなら、まず総括し正すのが当然だと日本共産党は求めてきたが、市は"あの時代だからできた投資だ"といってきた。そこを変えた大切な総括で評価したい。
"いまさらそんなことがなんになるか"という意見もあるが、正しておかなければ、景気がよくなれば、また後先考えずに同じ過ちを繰り返すことになる。総括の意義をどうお考えか」
これに答えずには行革に向えなかった
中村勝治市長 「なぜ(市財政が)こんなに悪くなったのか、なにが悪かったのか、この選挙中の市民の声に、答えずして行革に向かえないと考えた。できる限りの情報公開と対話、市民ともに汗するまちづくりは、私の市政の原点であることを改めて実感した」
四億円の市民負担増に理解は得られたか
定岡敏行市議 「この財政状況と国の地方財政攻撃で行改は避けられない。市民もなにがしかの負担を受け止める覚悟はあると考えるが、限度もあればスジも必要だ。3年間の行革で、20億円の財政削減ができたとするが、下水道料金引き上げやごみの有料化、保育料、固定資産税など約4億円が新たな市民負担だ。限度を超す負担だと思うが、市民に理解されたと考えるか」
中村勝治市長 「参加者の理解は得られたと考えるが、市報、HP、出前座談会などを通じ、来られなかった方のご理解もいただけるよう努めたい」
ゴミ袋有料化の撤回と温水プール減免復活を
定岡敏行市議 「暮らし困難な市民が増えている。そこに負担が押し寄せて、理解どころじゃない。行政への厳しい批判、不満を鬱積させている。ゴミ袋の有料化の撤回あるいは一定枚数の無料配布、温水プール使用料減免の復活をしたらどうか」
弱者対策は充分に配慮していきたい
中村勝治市長 「ごみ袋の有料化は減量化の動機付けともなっている。元に戻す考えはない。生活に非常に困っている方たちに、どういうことが可能か、そこは充分配慮していきたい」
ごみ、公共下水道など大きな問題の改革こそ
定岡敏行市議 「説明会で、ごみのことや公共下水道のことが多く市民から質問された。"市民にあれこれ言う前に、やることやってくれ"という願いではないか。それがスジだ。生ごみ問題や公共下水道計画の将来的な展開の方向などを合理的に打開すれば、毎年1億や2億、あるいは3億のお金はでる。そこをどうするか、そういう大きな節約が可能な問題の展望が、財政再建プランにないから、削減や負担ばかりが目立って元気が出ないのだと思う」
生ごみ分別モデル事業など、拡大する
中村勝治市長 「いずれも本市財政に大きなウエイトを占め、中期財政見通しの重要な要素だ。下水道汚泥のセメント固化や水洗化率の向上など説明したが、他にも生ごみ分別のモデル事業を順次拡大してゆくなど、さらなるコスト削減に努め、プランで見込んでいる以上の成果をみたい」
疑惑、議員辞職、補正予算への見解と態度
6月24日・本会議
不正流用の事実はない
議会で指摘のあった二年前の空き店舗対策補助金をめぐる流用疑惑について、定岡市議は、調査の結果、「補助金を受けた店舗の代表者と黒目市議が社長だった会社とのあいだで、補助金の流れに不透明な部分はあるものの、店舗改装のために交付された補助金が流用されたという事実はない」との結論にいたっています。
釈明なしに簡単に辞職とは
では、なぜ?黒目氏は辞職願か?「ほかになにかあるから」としか考えられません。定岡市議が、辞職願の採決を退場したのは、税金から報酬をもらう議員が、辞めなければならないようなことをしておきながら、市民になんの釈明もないまま、「ハイ、さよなら!」は許されないからです。
補助金削減に賛成したのは
「新会社で黒目氏は20人の出資人の一人に過ぎない」と市当局は説明しましたが、「設立に深くかかわった人物」です。その黒目氏から一言も事情の説明がないまま、200万円もの補助金を急いでだす必要はありません。
子どもたちに手渡してはならない「教科書」
6月24日・最終討論
陳情第8号、これはいま、全国で、また中国や韓国などから厳しい反発が起きている「新しい歴史教科書をつくる会」が編纂する扶桑社の中学校歴史教科書、公民教科書を、こどもたちの教科書として使わないでほしいという陳情です。この陳情の不採択に反対し、採択を主張します。
読んでみていただきたい。扶桑社の教科書
市立図書館に展示してあります。実際の教科書を多くの市民の方にごらんいただきたい。大変ひどいものです。「歴史教科書」は、日本軍国主義の侵略戦争だったあの戦争を「大東亜戦争」と呼び、日本の「自存自衛」=日本が生きてゆくためのやむをえない戦争だったとし、またアジアの欧米からの解放に役立った、アジアの民衆を奮い立たせた戦争だと教えています。大東亜共栄圏の建設、文字どおり、戦前の戦争遂行のスローガンかのような歴史観です。
歴史の真実を歪曲する「教科書」
その片方で、日本軍おこなった南京事件など住民虐殺の歴史的事実について、たとえば清水書院は、事実をきちんとのべ、中国民衆の抵抗感や憎悪を記述していますが、扶桑社の教科書は、「日本軍は12月、南京を占領した」とだけ書き、あえて別に項目をおこして「多数の死傷者がでたが、この犠牲者数などの実際については、論争が続いている」という内容です。

殉難同胞東郊埋葬地記念碑
碑が南京の各所に建立されている
東京朝日新聞の従軍記者だった今井正剛は、日本軍によって占領された南京でみた光景を次のように回想しています。
「埠頭一面は、まっ黒に折り重なった死体の山だ。うごめく人影が50人、100人と、ずるずるとその死体をひきずっては、河の中へ投げこんでいる。うめき声、流れる血、けいれんする手足。パントマイムのような静寂。月夜の埠頭一面がにぶく光る血。やがて、作業を終えた苦力たちが河岸に一列にならばされ、ダダダっと機関銃の音。のけぞり、ひっくりかえり、踊るようにしてその集団は、河の中へ落ちていった。終わりだ」
ここで殺された中国民衆の数は15万とも20万人とも。中国の民衆にこれほどの残虐を働いたという歴史的事実を伝え、そこから今日のアジアの民衆との友好のなかに日本が生きる道を学ぶことこそ、中学歴史の課題ではないでしょうか。
「公民教科書」もたいへんなものです。表紙をめくると、まず飛び込んでくるのは、PKO、自衛隊の写真。次は、竹島、尖閣列島、日本海での銃撃事件、横田めぐみさんの写真で、「わが国の周辺は」と危機を説く。世界と日本をめぐっては、まず日本の「国益」論がでて、国旗・国歌への態度が説かれる、拉致問題、不審船問題も詳しく書き、わが国の防衛の課題まで主張しています。
特異な政治的見解のパンフレット
事実の歪曲、一方的な政治的見解に満ちたもので、戦前の戦争も間違ってはいなかった、英霊たちは御国のために戦った。さあいま、危機迫る世界へ、日本の国益をになって再び撃って出る心の準備を!という、政治扇動のパンフレットともいうべきものです。子どもたちに世界との日本についての幅広い基礎的な見識を育くむ教科書としてふさわしくないことはあきらかです。
政治家として問われる政治的感覚
「特定の教科書を採択するなという陳情はおかしい」という議論がありましたが、この6月議会にも陳情がでたように、この特異な教科書を採択させようという執拗な動きが、特定の政治的思惑のもと全国で組織的におこなわれており、多くの国民が、それを是とするか否とするか問われているのが、今日の政治的現実です。子どもたちの未来を市民から託されている政治家として、そこをかぎ分ける政治的感覚、センスが求められています。
この教科書を採択してほしくないという陳情の採択を願って討論を終わります。
地方財源確保のつながらない意見書案
6月24日・最終討論
大いに賛同してきたが、この内容では
私はこれまで、地方自治の拡大と必要な税源移譲を求める立場から、必要な意見書提出には積極的に賛同してきました。
第4項で、地方の財源調整機能および財源保障機能が発揮できるよう積極的に求めていることは大いに賛成ですし、「政府・与党合意の税源移譲案は、その移譲額を、平成16年度分を含め概ね3兆円とし、その約8割を明示したものの、多くの課題が先送りをされ、真の地方分権とは言えない状況にある」という認識は、私たちも同感です。

しかし、地方六団体改革案は、義務教育費国庫負担金の扱いについて一般財源化を求めています。自由な裁量が広がる言う論がありますが、もともと少ない教育予算が、この先、地方交付税削減で減らされれば、財政力の弱い地方ほど義務教育予算がしわ寄せを受けることになり、義務教育の水準に地域格差が生まれることになりかねません。地方6団体は100%の税源移譲を前提としていますが、その保障はありません。
片山知事も反対。地方の総意ではない
"先に削減ありき"のやり方は、憲法の保障する国民の教育を受ける権利を視野に入れないものですし、もともと義務教育費などの負担金は国が財政的にも責任を負うと定めている、国民の基本的権利と国の責任に直結するものです。ですから、鳥取県片山知事も反対し続けていますが、全国知事会や中教審義務教育特別部会でも疑問や異論が相次つぎ、とても地方六団体の総意ともいえるものではありません。
こうした「改革」案を、総意として実現を求めることは、地方自ら、教育破壊を懇願するようなものです。
このようにこの意見書案は、全体を見れば、地方自治体に権限と財源を移譲する真の地方分権を推進するものとはならず、重大な問題をもつもので賛成できません。





