2006年 3月議会

一般質問 ■ 低所得者への差し押さえのあり方を見直せ
一般質問 ■ 夕日ケ丘の販売は市民福祉充実と結んで
討   論 ■ 負担軽減へ独自の努力不十分。予算案などに反対
討   論 ■ 市民の声を届けるのが議員の務めではないか

低所得者への差し押さえのあり方を見直せ

食うがやっとの給料まで差し押さえ

定岡敏行市議 勤めていた会社が倒産、失業保険もない。長男は受注先の工務店が倒れ300万円もの赤字を背負う・・・・こういう母子家庭に、233,304円しかない預金通帳から229,360円を差し押さえたり、夫は甲状腺肥大で仕事が続かず、家賃も払えず債権者逃れで時には野宿。いま倉庫の片隅を借りて暮らす婦人の、10万円そこそこの給料から税金の差し押さえ・・・こういう事例がおきている。市長も、良しとするのか。
就学援助や生活保護を受けなければやっていけない家族が増えるなど、小泉内閣の構造改革のもとで格差社会が広がっている。そこに強行される庶民大増税で、税の滞納や料の未払いなどの激増が今後も予想されるが、払えない市民の困難を解決しないで、ただ差し押さえでは、行政と市民との乖離はますます激しくなり混乱をきたすばかりだ。
低所得者の滞納整理にあたっては、まず生活の再建、暮らしの安定への相談、支援などをすすめる。そのなかで滞納克服の道がひらくように改善すべきだ。

中村勝治市長 納税相談にものり催告もおこない、それでも納税いただけない人に、資力の調査もし差し押さえをしている。公平性の確保のために厳格な対処は必要だ。暮らしの相談窓口もあるので、活用して欲しい。
定岡敏行市議 相談に来てくれればと言うけれど、必死に生きるだけに精一杯、倒産、事故、あすの暮らしのこと、病気の心配、あるいはサラ金の払いと、日々襲ういろいろな出来事に右往左往してしまう。役所から言われることに違うと思っても、どう抗弁してよいかもわからない、知らない。だんだんやけくそにもなる、投げやりにもなる・・・そういう現実もたくさんある。
それにあまりにも低所得者の問題。給与を差し押さえた女性の、夫はサラ金に終われ、彼女はいま倉庫の一角を借りて毛布にくるまって夜を過ごしている。当然ながらフロもない。一週間に一、10日に一回しか入れない・・・女性がですよ。こういう暮らし。
預金通帳も見ているはずだから、どんな暮らしかわかるはずだ。行政がまずすべきは、この彼女に、どうしましたかと声をかけ、相談、支援の手を差し出すことだ。彼女の住いを考えてあげることだ。この彼女に行政がしてきたことは、11万円、12万円という給料から差し押さえ、8万円ほどのボーナスのうち6万円差し押さえたことだけではないか。市民の生命、財産を守り、住民福祉を旨とする行政の、妥当な仕事か。
中村勝治市長 まずはご相談していただきたいが、機械的、事務的にやる気はないので、しっかり相談し対処していきたい。

最大限の配慮をもってあたりたい・・・市長答弁

定岡敏行市議 差し押さえは『国税徴収法』という法律によっておこなわれているが、この法律がどんな思いで作られたかが序文に書いてある。「近代法治国家としては異例とも言える幅広い権限を、徴税吏員に認めるけれども、それは真にやむをえない場合の最後の手段として是認するもの」だとし、最後に「よく切れる刀を持つものが必要以上に切らないように自制することはすこぶる困難である。不必要に切ってみたい誘惑さえ感じるものである。本書がこれをいさめるために役立つことを希望してやまない」とまで言っている。
その日食うがやっとの給料まで、差し押さえるようなことが、真にやむをえない場合の最後の手段か。危険な刃になっていないか。
中村勝治市長 公権力の行使にあたっては、いまのことを念頭において最大の配慮をもってあたりたい。よく相談ができるような仕事の仕方をしていきたい。

夕日ケ丘の販売は市民福祉充実と結んでこそ

定岡敏行市議 「予定した444区画の全部が売れても赤字。その完売の見通しも厳しい」という外部監査の報告がでた。この開発公社に58億円の債務保証をおこなっており、ことは境港市の財政を直撃しかねない事態だ。
第一に、こんなことになったその原因と現状、こんごの見通しについて、どう考えているか。
第二は、抜本的な販売戦略についてだが、人口動向、宅地分譲、この厳しい情勢の下で、人を夕日ケ丘にひきつけ呼び込むには、単価切り下げとか区画の見直しなどを超えた大きなしかけが必要だ。
▼ 雇用の場がまず大切で、企業誘致、地域経済活性化との関連で可能な施策、できることはないか・・・改めての研究が必要ではないか。
▼ 「住むなら境港市」、「子育てなら境港」、「老後は境港に帰ろうよ」・・・こういえる魅力ある街づくりなしに売れるか。合併前の羽合町は保育料が安いことで有名で、子育て世代が倉吉から移り住んだ。米子市がやらないうちに中学校給食を実施したらどうか。全小学生も含めた医療費無料化を検討したらどうか。安心、ゆとりの老後を約束できる街になれば「帰ってこいよ」といえるのではないか。
いまここに暮らす市民も喜べる、そういう街づくりで、目に見えた変化をつくる。そこを夕日ケ丘の販売戦略の基本に座えなければ、抜本的な販売にならないと思うが、どうか。

公共下水道計画を見直せば、財源はある

財源のことでいえば、公共下水道のあり方を見直して、市町村設置型合併処理浄化槽やコミュニティプラントを組み合わせた方針に切り替えれば、平成15年度におこなった基本数値の見直しで節約できた50億円以上の巨額の財政が生み出される。
中村勝治市長 将来の人口予測や住宅需要に照らして過大な事業だった。現状の販売動向などから、将来赤字になりかねないことは否定できない。そういうなかでいかに販売を促進するか、平成18年度中に考え直したい。販売策として、境港市に住みたいと思っていただけるような街づくりは大変大切なことで、総合的な戦略を立てたい。
定岡敏行市議 岐阜県笠松町は、平成8年から小学6年生まで、平成10年度から15歳、中学生全部まで無料化にした。街が宣伝しなくても不動産屋が、「中学校まで医療費が無料化の町」といって宣伝して、子育て世代の流入、定着に効果があった。人口は増えている。小学校に上がるまでは医者代、ずいぶんかかるけれども、小学生、中学生は、そうでもなく予算はそう増えないとの話だ。
5億、10億損切りして売るよりは、その分、市民が喜ぶ住民サービスにつぎ込んで市民が喜び、街に誇りをもて、結果として夕日ケ丘が売れるなら、そのほうが誰にとってもよいことではないか。
有効な雇用対策とこうした施策なしに、夕日ケ丘販売に大きな可能性をうみだす策はない。しかし、よほどのインパクトがなければならない。笠松町は、全国でも例がない中学生まで無料だったからで、夕日ケ丘を前に、私たちにはその決意がとわれていると思うが、どうか。

インパクトのある施策を考えたい・・・市長答弁

中村勝治市長 単に価格だ、区画だでは対応できないと認識している。いま言われたようなインパクトあるもの、少子化対策であれ、高齢者対策であれ、どう結びつけて拾いあげてゆくか、抜本的な販売戦略のなかで考えていきたい。

負担軽減へ努力不十分。予算案などに反対

平成18年度の予算関係議案のうち議案第6号、一般会計予算、議案第7号、国民健康保険費特別会計予算議案第11号、老人保健費特別会計予算、議案第15号、介護保険費特別会計予算の可決に反対します。
また、議案第17号、市の一般職員の給与に関する条例改正案は、職員給与に人事評価を連動させる内容もふくむもので、本来、市民の顔をみて仕事すべき職員が、上司の顔をみて仕事するようになりかねず、住民サービスを旨とする市政を内部から変質させるもので、その可決に反対します。

議案第23号、児童クラブ条例の一部改正案は、夏休み、8月分の保護者負担金を、いまの3,500円から7,000円に、二人目以降は2,000円を4,000円に、それぞれ倍額させるもので、可決に反対。保護者ともっと話し合うべきだと主張します。

議案第28号、国民健康保険条例の一部改正案は、国保税の介護分を年間一人平均3,100円の増税をおこない、議案第33号、介護保険条例の一部改正案は、介護保険料や利用料の大幅な負担増を求めるものです。それぞれ自民党、公明党の小泉政治の一連の社会保障改悪によって、余儀なくされることではありますが、この暮らし困難が広がるなか、せめて庶民増税による市税増収分ぐらいは軽減措置で市民の負担を和らげるためにつぎ込むべきです。他の自治体では始まっている、そういう独自の努力がまったく不十分。可決との委員長報告に反対し否決を求めます。冒頭に述べた4本の予算関係議案反対の主たる理由もここにあります。

議案第29号、児童デイサービス利用者負担金条例一部改正案は、なりたくてなったわけではない障害者が、当たり前に生きるため必要なサービスまで「利益」だとして新たな負担を求めようとする「障害者自立支援法」成立にともなうことですが、関係者の間には、「自分が死んだ後、この子はどうなる?」という大きな不安と困惑、「障害者殺人支援法だ」という怒りの声が広がっています。

市民の声、願いを政治に届ける役目をもつ議員として、このまま容認していてよいのでしょうか。いずれもその可決に反対し、否決すべきと主張します。

市民の声を政治に届けるのが議員の務め

陳情第3号は、保育行政に関する国の予算拡充を要望する陳情、陳情第4号は、義務教育費国庫負担の堅持を求める陳情ですが、いずれも「三位一体改革」という地方財政攻撃のなかで進められている、保育関係予算の一般財源化や国の義務教育費負担削減に反対するものです。少子化や子どもたちをめぐる諸問題が深刻化し、子育て環境の整備、その中核もいえる保育所や学校教育の拡充がますます求められているいま、国民の当然の要望です。

陳情第5号は、あいつぐ国民負担増に反対し、保険で安心してかかれる医療をもとめる陳情、陳情第6号は、ますます使いづらくなる介護保険ですが、誰もが安心できる介護保険制度を求める陳情です。

陳情第7号は、その介護保険で、食費や居住費が全額個人負担となったことに対し、あらたな補助制度を求める陳情。そして、陳情第15号は、諸外国では当たり前となっている最低保障年金制度の実施を求める陳情です。

これらはいま、いずれも切実な国民要求となっているもので、私たち日本共産党は、いまも進められているムダな大型公共投資の見直し、アジアに広がる対話と平和外交の流れのなか、あらたな可能性が広がっている軍事費の削減、この10年、半減されてきた大企業の税や社会保障負担を、せめてヨーロッパ並みに、元にもどす・・こうした国民からみれば当たり前の措置をとるだけで実現できることだと確信していますが、どうしたら実現できるか、その方法をめぐっての異論があるとしても、それは実現にむかう議論、検討の課題であって、市民の声を代弁し政治に届けるのが仕事の市会議員なら、まずは願いを国に届ける・・これは最低限の務めではないでしょうか。なぜ、市民の願いを、その入り口でシャットアウトしなければならないのでしょうか。

陳情第9号、最低賃金制度の改正を求める陳情、陳情第10号、パートタイム労働者の均等待遇実現を求める陳情、陳情第11号、安心・安全の公共サービス拡充を求める陳情、陳情第14号は、市場化テスト法案に反対する陳情についての理由は省略しますが、以上、10件の陳情について、いずれも不採択との委員長報告に反対し、採択を主張します。