人事考課制度について

06年10月17日から19日にかけた政務調査のうち、大阪府高槻市にておこなった「人事考課制度導入の背景と行政効果について」の概要と学んできたことは次のとおりです。
10月18日、午前9時30分から午前11時まで、総務部人事室内濱治参事ほか1より説明をうけ質疑。その後、大川はじめ市議(日本共産党)よりヒアリングしました。

(1)
高槻市は、平成5年から勤務評価制度を導入してきたが、平成16年11月1日から「人事考課制度」に改正、実施している。それは、それまでの評価システムに、「評価者によるバラツキ」、「中央化傾向の進行」、「本人へのフィードバックがなく育成に生かされていない」があったからとし、「組織の活性化と職員の能力開発に必至の課題」としてとりくまれた。
評価は、職員の仕事の実績を把握する「業績評価」とその職務遂行能力を把握する「能力評価」に二分され、それぞれ「評価シート」が準備され、まずは自己評価を記入し、順次上司の評価を得ていくもののようですが、公平性、納得性、透明性を高めるために、上司との面談を最重要と位置づけているとのことでした。また、いまはまだシステムの検証中のため勤勉手当の成績率への反映はおこなっていませんが、任用、給与制度との連携もめざすとしています。『評価シートなどの様式集』、『人事考課制度マニュアル』も資料としてもらってきています。
(2)
「もともと人が人を評価することの難しさは?」とか、「職場の受けとめは?」という私の質問に、内濱治参事は、「これまでもなんらかの評価はあり、昇進など人事が成り立ってきたがブラックボックスだった。こういう制度をいれた方が、公平性、透明性の確保につながる」とし、「自分がどう評価されているか、評価のないときは疑心暗鬼だったが、いまは組織として納得いくものになっている」と答えられました。また成果主義について「極端なものはいけないが、適正な成績主義はあってよい。その人の業績の評価であって人間を裁くものではない」と述べておられました。
人事のない組織はないし、評価のない人事はありえないのですから、「ブラックボックスからの開放」という指摘には、一考するものを感じましたが、どう説明を受けても、これで良いのかと言う思いをぬぐいされませんでした。
(3)
成果主義賃金に連動してゆくこうした人事評価は、民間でも弊害が指摘されはじめており、まして数値で推し量ることとは無縁な公務職場になじむのかという基本的問題があります。また公務員といえども人間です。評価が給与まで連動するとなれば、気になるのは住民より上司、失敗のないようにそこそこやっておけばよい・・自己防衛ばかり考えることにならないか、困難な職場が敬遠され、勇気をある仕事ができない。職場のチームワークに亀裂が拡大しないか・・・などという懸念を払拭することはできませんでした。
人事評価のあり方は、公務労働の目的はなにか、そのための職場民主主義の徹底という課題と結んで、もっと大きな視点で研究されるべきことではないかと、感じて帰ってきました。