2008年 3月議会

3月5日から25日まで、3月市議会が開かれました。私の発言の大要を掲載します。
10日の開会日には、議員提案の『道路特定財源、暫定税率確保に関する意見書』へ反対し討論。一般質問では、燃油高騰で苦境にある漁業支援の問題、道路特定財源で市がとった態度、4月実施直前の後期高齢者医療制度の問題を取り上げました。
最終日の25日には、上程された多数の議案のうち、後期高齢者医療制度の発足にともなう関連議案に反対し、また市税滞納者を市営住宅の申し込み対象から排除する議案に反対し討論しました。この反対討論のうち、後期高齢者医療に関する部分は省略します。
この議会で、市の基幹産業ともいうべき水産業の燃油問題を取り合げたのは私だけ。後期高齢者医療制度については松本議員が私と同じ態度をとりましたが、市営住宅条例改正に反対したのは私一人だけでした。『3月議会報告』をPDFでアップしました。


ムダ遣いをやめ、ガソリンを安くが国民の声

定岡敏行市議 生活圏域が広域的になり、車なしに生活できない地方にあって、また、大震災などの大災害時、県域を超えた広域的な対応の必要性は高まっています。山陰道も姫鳥線も、県民にとっては切実な生活路線で、その早期整備は地域の切実な課題です。
(1)
問題は、道路特定財源という、これまでの道路税財源の仕組みをそのままで、こうした地方の道路整備を確保できるのかということです。
鳥取県が今後10年間の道路整備費に必要だという7,200億円は、「道路整備中期計画」のわずか1.2%に過ぎません。道路特定財源が50年、暫定税率が34年も続いてきて、なぜ、このわずかな道路予算が後回しにされてきたのか。採算性も度外視した大企業のための基盤整備路線や都市近郊優先、そこに群がった政治家の利権道路などが、ぶんどりあってきた仕組みが原因です。ここにメスもいれずに、「こんどは地方の道路確保」という保証などどこにもありません。
(2)
もう一つの核心は、「特定財源」という税金垂れ流しをこれからも続けるのか、やめさせるのかです。
“走る車は予測の3割、スカスカ道路”、“毎年1兆円の赤字補填”、“昔、知事の功績、いま重荷の道路”・・・こうして、国も地方も財政破綻。いま全国各地で、ムダ遣い道路へ怒り沸騰です。
計画がいう1万4千kmといえば、東京から南極までいく距離。そのうち約40%=24兆円は「基幹ネットワークの整備」です。いまでも12分、13分でいける拠点的空港や港湾からICへのアクセスを10分以内にするのだという。2分、3分短縮にまた赤字覚悟の投資ですか。 
「病院が減った。60分以内の病院アクセスのための道路整備」とまでいうが、病院をつぶしてきたのは誰か。つぶしておいて、「だから道路だ」とは本末転倒。いまある病院を守り、ないところには造れば良い話です。「身近な病院を守って欲しい」という住民の願いに応える道です。
こうしたムダづかいの温床を続けろというのが意見書の立場。断じて同意できるものではありません。一般財源化し、ムダな道路建設をやめてこそ、地元建設業界にも役立つ、ほんとうに必要な道路予算は確保でき、福祉や教育などの予算も拡充できるのです。
(3)
暫定税率を廃止すれば、リットル当たり25円安くできます。原油高騰のなか、事業者から一般国民に至るまで、どんなに喜ばれることでしょうか。2兆7,000億円規模の大型減税に相当するもので、景気減速が懸念されるいまインパクトのある景気対策ともなるものです。
いらん道路よりガソリンを安く・・・これが国民の願いです。意見書案は、この国民の願いに逆らうものだと言わなければなりません。


燃油の直接支援を国政要望の中心に

定岡敏行市議 A重油が二倍、漁業経営は深刻だ。田後や赤碕漁協が町と協力して燃油の直接支援をおこなった。境港市の漁協も「かなうことなら」とは思うものの規模が大きく踏み切れない。
国の支援策は、省エネタイプ設備への切り替えが中心で、「そんな元気があるか。実態を知らない」と関係者は批判している。
燃油への直接支援を国政要望の中心に据え、本腰をいれた取り組みを求めたい。漁業基地の境港市としても県や県漁協と協議し、燃油の直接支援の検討をすべきと思うがどうか。
中村勝治市長 影響は深刻だ。省エネ型設備への新たな投資は難しい状況だ。機会あるごとに要望してきたが、実態を踏まえた抜本対策が必要で要望していきたい。
岩美町などが直接支援しているが、境港は規模も大きく困難だ。
定岡敏行市議 中国ギョウザ事件は、国民の食料が外国頼みという危険を明るみにだした。食糧自給率確保のため、いまある漁業経営体の支援は、すぐできる仕事だ。水産庁前でビラまきするほどの元気で、国に要請活動をおこなっていただきたい。


国民の願いに逆行する態度だ

定岡敏行市議 市長たちは、「道路特定財源の維持と暫定税率延長」を訴え、街頭からのビラまきまでおこなった。「ムダづかいやめよ」という国民の願いに逆行するものだ。
「暫定税率を維持しなければ道路整備ができない」と言うが、道路特定財源がはじまって50年、暫定税率がもう34年。ともかく道路につぎ込む特定財源というシステムこそ、全国にスカスカ道路や赤字垂れ流しの道路をつくってきた原因であり、国も地方も借金まみれになった原因の一つ。このムダづかいの構造を改めないで、「こんどは地方に金がくる」といえるのか。
一般財源化して地方に振り向けてこそ、地方に必要な道路建設をすすめることができる、地方の建設業界の仕事にもなる。福祉や医療、教育などの住民サービスに財源を振り向けることもできると思うがどうか。
中村勝治市長 道路はわが国の社会発展に寄与してきた。立ち遅れてきた地方の道路整備には安定的な予算確保が必要で、特定財源制度と暫定税率の維持が必要だ。代替財源が明示されないなか、暫定税率廃止には疑問もっている。(チラシの配布は)広く考えていただくための情報提供としておこなったものだ。
定岡敏行市議 特定財源というしくみがムダづかいになっていることは認められないのか。
中村勝治市長 全国的に見れば、言われるようなことはあるが、ムダなものは排除しながら整備してゆくシステムはできわけで、鳥取県にムダな道路はない。地方の遅れた道路整備が担保されないまま、はい、そうですかとはならない。
定岡敏行市議 全国各地である。そのムダを改める流れのなかで、地方の道路はどうするか、そういう方向で地方6団体ががんばれば良いのだ。

「9000万円減る」はミスリードだ

市が発行したチラシだが、暫定税率が廃止されたら、9000万円道路財源が減る、大変になると書いてある。しかし地方交付税交付団体には、減収分を地方交付税で補填するしくみがあるではないか。
松本健治総務部長 地方道路譲与税と自動車重量税譲与税分は100%、自動車取得税交付金分は75%、制度としては補填される。しかし確たる保証がない。
定岡敏行市議 ゼロということが考えられるか。
松本健治総務部長 そっくりそのまま直ちに、は難しいと思うが、まったくなされないとは考えられない。
定岡敏行市議 他の市町村の財政課にも聞いた。半分以下ということも考えられないと言う。このビラはミスリードではないか。
安倍和海副市長 (補填の)原資はなんなのか、まったく議論されていない。間違ったビラとは考えていない。
定岡敏行市議 いかにも9000万円減るんだ、地域がなりたたなくなるような宣伝はミスリードだ。

「国滅びて道路あり」か

定岡敏行市議 市長が財政再建に着手したとき、市民にも負担を求めるからにはきちんとした総括が欠かせないと、これまでの行財政運営について踏み込んだ総括をされた。国の進める公共事業促進策にのっかった平成4,5,6年の過度な投資事業、その後の博覧会、夕日ガ丘と間違いを抑制できなかったとだとして、投資的事業の抑制に取り組まれた。
大方の首長が、「あの時代だからできたんだ。そういう時代だった」と言い逃れるなか、自分のこととして振り返る、全国でそうない立派な総括だ。だから、ぶれないでここ数年で、財政再建の見通しをつけることができた。それが今度は、道路特定財源路線ですか。
いっときは減収になるかもしれない。でも片方では、人口減少社会、超高齢社会といわれ、そのための財政需要が、国も地方自治体もまったなしのときに、ともかく道路! なにがあっても道路! これが日本の、地域のまともな選択肢か。 「国滅びて道路あり」か。なぜ、大元にたちかえって議論されようとしないのか。
中村勝治市長 嵩んでゆく社会保障経費に地方が対応していくためには、この境港、鳥取県をとってみれば、まず基盤を整えていかなければかなわないことだ。ムダな道路という問題は、国民が目を光らせていけば対応できると思う。


粗診粗療、機能不全という医師の指摘

定岡敏行市議 私は、 “現代の姥捨て山”だと批判してきが、間違いがないことが明らかとなってきた。保険料は年金から天引き、滞納者から保険証を取り上げ。「担当医」を決め自由な受診を認めず、死期が迫っている患者の家族から、「もう余計な治療はいらないよ」というハンコをとったら、報酬が厚くなるとまで決めた。
個人的に、いたずらな延命治療はいらないと思うことと、金勘定で、そういう死を誘導してゆくことはまったく別次元の話だ。
共産党はじめ4野党が共同して衆議院へ、同制度の廃止法案を提出。制度の撤回を求める地方議会決議が3割近い。
実施をまえに市長の考えを改めて、お聞きしたい。
健康診断は、広域連合として無料化させよ。
広域として、また市として保険料の追加的な減免制度をつくること、資格証の発行はしないように改善することを、重ねて求めたい。
再度の説明会の開催を求めたい。窓口での個別的な相談を受ける体制についてどうお考えか。
中村勝治市長 医療の基本的内容が74歳未満と大きく変わるものではない。病歴、投薬状況などを集約し情報共有し、手厚くしようとするものだ。
すでに決まったことで、まずは円滑な導入をしたい。
健診の負担は、保険料でまかなうか受益者が負担するかであって、市町村によって異なることは良くないので、市として無料にする考えはない。
減免については災害時の減免など広域で検討中。資格証は積極的にすべきものとは考えないが、負担能力がありながら支払わないものには、負担の公平性の観点から交付せざるを得ない。
要望があれば説明には答えたい。個別的な相談には窓口で対応したい。
定岡敏行市議 時間がなくなった。市長が「診療内容に違いはない」と述べたが、これは「キャリア・ブレイン」という医療・介護専門サイトの記事だが、この制度は「粗診粗療になる」、「機能不全になる」と、お医者さんたちが言っていることだけ指摘しておきたい。


セイフティネットからまで締出すか

定岡敏行市議 議案第37号 市営住宅条例の一部を改正する条例制定議案は、市営住宅の申込対象から市税の滞納者を排除しようとする議案です。
あなたたちは直ぐ、「負担の公平」を持ち出しますが、いまスーパーや工場からでる賞味期限切れの食品を廻しあってやっと暮らしている方たちまであることをご承知ですか。10万円ほどの年金。病気、生活難から年金担保に借金。食事やお風呂を減らしてもなお、国保税を滞納・・こんなご家庭、似たようなご家庭がざらにあるのです。
若者世代でもこの雇用環境、まともに働いていても食うに足りない。多重債務、家賃の滞納、保育料、市税もと。払いたくても払えない現実があまりにも広がっているのです。
公営住宅は、人が生きるうえで最低限の衣食住。その住を支えるぎりぎりのセーフティネットだったはずではありませんか。議案はそれを、負担の公平の名の下、そのセーフティネットからまで排除するもので、断じて許されません。