第一印象
なんという騒々しい街か、なんと活気に満ちた国か・・、これがホーチミンに入った第一印象だった。

街の風景
すさまじい人出、イナゴの群れのようなバイクには驚くしかない。途切れることがないほどで、移動するためのバイクなのか疑わしい、バイクに乗るためのバイクではないかと確信するほどだった。二人どころか3人、4人乗り、なんと片手で幼子を抱きかかえた5人乗りの片手運転まで! 信号は少ない、横断歩道なんてどく吹く風。車はプープー、バイクはビイ、ビイ、そこのけ、そこのけ!と走り、人々は実にうまくバイクや車の間を通り抜けていく。腰をかがめたおばあちゃんもプロだ。息子は「街中が暴走族だ」と評した。
シクロ(人力車)やバイクが、「おにいちゃん」と声をかけ、歩道には水、果物、サンドイッチ、本などの生活物資の露店が並び、地べたで魚や肉が裁かれ屋台に吊るされる。そこここにヒゲソリ、新聞、スルメ、風船、サングラス、時計・・・市民や観光客相手の物売りが往来する。チンチンと鈴を鳴らしながらやってくるアイスクリーム売りは、私の子ども時代を思い出させた。

街の風景
こうした喧騒が朝まで続くといったら大げさだろうか。新年だったからかも知れないが、ベトナムで迎えた初めての朝は、にぎやかな音で起こされた。眼下を見下ろすと、軍楽ではないかと思うが、太鼓やラッパを先頭に人々が行進していた。午前4時だった。
夕方ともなれば人々は路上にイスを持ち出し夕涼み(?)や食事、会話の途切れることがない。人懐っこくあふれる笑みは、ベトナムはいま、「豊か」とは言えないだろうが、ちょうど40年前の日本に間違いなくあった「豊かさ」、人の社会に失ってはならない大事なものを持っているように思えた。







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