映画『カルラのリスト』

今日07年10月1日、ようやく日本国が、国際刑事裁判所(International Criminal Court)に正式加入した。実に世界で105番目のことである。

国際刑事裁判所(略称・ICC)は、「国際関心事である重大な犯罪について責任ある個人を訴追・処罰する。将来において同様の犯罪が繰り返されることを防止する」ことを目的として、2002年オランダのハーグに設立された。東京裁判やニュルンベルグ裁判は、歴史的制約のもとにやむをえなかったとしても、戦勝国が敗戦国を裁くという、いまとなれば不条理なものであった。また、犯罪を起こせば、逮捕され起訴され、罰せられるのが当たり前の21世紀に、戦争や紛争という名のもとでおこなわれる虐殺やたとえば性的陵辱など、人道的犯罪はいままで、訴える方法もなく起訴する国際裁判所もなかった。
「武力の支配から法の支配する国際社会へ」という国際的な願いが実ったもので、遅ればせながら、日本の正式加入は喜ばしい。
carura.jpg映画『カルラのリスト』より

日本の加入がなぜ遅れたかは、「国内法の整備に時間がかかった」などという議論もあるが、クリントン政権時にICC設立に同意したアメリカが、ブッシュ大統領になり署名を撤回したことも理由としてささやかれてきた。
まだ未加入の国は、ロシア、中国、イスラエル、そして「ダルフールの虐殺」のスーダンなど。
常設裁判所がなかったこれまで、国際社会は国連安保理事会の決定という形で、たとえば旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷、ルワンダ国際戦犯法廷など特別法廷で戦争犯罪を裁いてきた。その国連特別検事、カルラ・デル・ポンテ。「戦争犯罪人は一国家の法体系を超え、国際正義の名のもとに起訴されるべきである--カルラ・デル・ポンテ」・・この信念のもと、24時間警護され専用ジェットで飛び回り、戦争犯罪人を捜索し、その検索・逮捕、引渡しを各国の首脳に要求・・彼女の活動を描いた映画『カルラのリスト』が、上映されることになった。観たいものだが、この田舎でいつになるのだろう。いや、来るのだろうか。映画の公式サイトをごらんください。

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