今日は最初の騒乱から1ケ月。情報は錯綜し、個々の騒乱の状況、チベットにかかわる中国建国の歴史など、もっと知らなければ確かなことはいえないが、チベット問題のアウトラインが見えてきた気がする。
映像でみるかぎり、チベット民衆の抗議行動は暴徒のごとくだが、そこには「五族共和」に収まらない漢民族、中国政府への深い被抑圧感情の爆発が見える。民族のアイデンティティ、市民的自由や人権尊重を求める市民を、武力を用いて抑圧、弾圧することは、北朝鮮でもアメリカでもイラクでも、だから中国でも、どんな国でもあってはならない。
ダライ・ラマ14世は中国政府との話し合いを求めているが、中国政府の方が頑なな態度に終始している。ダライ・ラマの方は国際社会のメディアを受け入れているが、中国政府の報道統制が目立つのは、なさけない。
だがまた、オリンピックはこういう民族の対立を乗越えていこうとする、優れて人類史的な営為。
ここに詳しいが、古代オリンピックでは,「オリンピック開催時には,一切の武力闘争を中止する」という取り決めがよく守られていたという。オリンピックは古代のときより,平和がその精神にあったのだ。
近代オリンピックでもその精神を生かし、開催国が五輪開催の前年に国連で,「オリンピック開催期間は戦争の停止を」と訴え,そこで「オリンピック停戦決議」が採択されるようになっている。
こういうときだからこそ大切な祭典ではないか。いっときの紛争の具にしてはならない。
4月3日、日本共産党の志位和夫委員長はチベット問題について、中国の胡錦濤国家主席あてに書簡を送りました。以下、全文を紹介します。他にこういう行動をとった政党があるだろうか?いや、知らないから聞くのですが・・・・。
中華人民共和国国家主席 胡錦濤殿
チベット問題をめぐって、騒乱・暴動の拡大と、それへの制圧行動によって、犠牲者が拡大することを、憂慮しています。
事態悪化のエスカレーションを防ぐために、わが党は、中国政府と、ダライ・ラマ側の代表との対話による平和的解決を求めるものです。
そのさい、双方が認めている、チベットは中国の一部であるという立場で対話をはかることが、道理ある解決にとって重要であると考えます。
だれであれ、オリンピックをこの問題に関連づけ、政治的に利用することは、『スポーツの祭典』であるオリンピックの精神とは相いれないものであり、賛成できないということが、わが党の立場であることも、お伝えするものです。
2008年4月3日 日本共産党中央委員会幹部会委員長 志位和夫







チベットや新疆を侵略し、少数民族を抑圧し、そして人権を叫ぶ活動家を投獄している、そして環境破壊を放置し、ギョウザ問題には、まともに対応しようとしない中国政府に対しては、(他の政党や日本政府も同様だが、)もっと厳しく対応すべきである。
一年間、中国関係のニュースを見てきたが、「中国は世界中に害毒をまき散らしている」と言わざるを得ない。中国と言ったが、問題は中国政府である。
中国政府と同じように、あなた方に言っても、なんの効果もないことは知っているが、一応言っておきます。
Posted: Anonymous | 2008年07月19日 07:15
Anonymous さま。コメントありがとう。ダライ・ラマ側も要求しているのは、「独立」ではなく、「完全な自治」、これが目前の事実です。志位委員長が「チベットは中国の一部」というのは、「双方が認めている、チベットは中国の一部であるという立場」を指摘しているのであって、中国共産党のPRでもなんでもありません。だからこそ、「制圧行動によって」ではなく「対話による平和的解決」を、中国政府に厳しく要求しているのですが、おかしいでしょうか。
海南島などについてはあまり詳しくないので、コメントできませんが、日本共産党はたとえ相手がソ連であれ中国であれ、間違ったことには厳しく対決し闘ってきた政党です。「天安門事件」でどういう闘争をしてきたか、お調べいただくと喜びます。
浮かび上がった中国社会の衛生管理の遅れは別として、「毒餃子事件も中国共産党の限りない悪行の一つ」との主張には驚きました。証拠となる「事実」をお教えいただくと喜びます。
実りある議論のためには、「事実」を大切にしたいと思います。
Posted: sada | 2008年05月06日 07:16
「チベットは中国の一部」だなんて、日本共産党は、いつから中国共産党のPRをするようになったのですか。
天安門事件、海南島、西沙諸島、南沙諸島、毒餃子事件等々、中国共産党の数限りない悪行に、戦う日本共産党であってほしい。
ペマギャルポさんの新刊『おかげさま』でもお読みになると良いかと存じます。
Posted: Anonymous | 2008年05月06日 00:01
ボイコットとか何とか言う前に、各国政府がこのような立場をとることを望みます。しかし、「聖火をまむるため」という不気味な謎の青い軍団いったい何なのでしょうか。中国の餃子問題、チベット問題、中国政府はもっと情報提供をすべきではないでしょうか。大気汚染、異常な黄砂、屋久島を脅かす酸性雨。高度成長のひずみで多大な犠牲を払ってきた日本の教訓を、もっと生かしていけないものなのか?
Posted: N | 2008年04月15日 11:34