世界をまともに見れば

“資本主義に未来はあるか”・・いまどき、珍しくもないタイトルだが、雑誌『WEDGE』にともなれば、ちょっと。恐らく勝ち組企業の経営者やエリートサラリーマンが主たる読者だろうこの雑誌の6月号、その巻頭特別対談のタイトルは、『米国型の資本主義は人類を幸福にしない』。対談をするのは・・・・・

米・共和党のビジネスアドバイザー・ボード評議会名誉共同議長という役職にもあるらしい財務省参与の、原丈人氏と前金融監督庁顧問で経済経営評論家の、金児昭氏。どちらにしても資本主義経済の支え手だった方たちだろう。金児氏は対談の中でも「私は社会主義より自由主義のほうが大好きです」とおっしゃる。
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この二人が、“サブプライム問題は人類がいまだ経験したことのない危機を産み出した”が、“世界各国は有効な対策を見出せずにいる”と指摘。G7などは対症療法の議論ばかりだが、その前に“発生原因を明らかにするところから入るべきだ”と主張する。そして“会社は株主のもの”だと短期的利益の追及、投機マネーの暴走へといきついた米国流のコーポレートガバナンスの蔓延こそが原因だと指摘する。
金児氏が「米国は世界に向けて自分たちの非を認めて謝るべきで、これが解決への出発点です」と主張すれば、原氏は「いまの米国社会は、ごく一部の既得権益をもった層だけが、経済的利益を享受している。米国型の資本・自由主義は、人類の幸福にするものではないと断言しても良い」と応じて、“公益資本主義”というポスト資本主義論を展開するのだ。
全体の問題意識、論調は、日本共産党の “ルールある資本主義を“という主張と軌を一にするもので、世界をまともに見る人々にとって、合流するところは一つなのだと実感した。
この雑誌を読んだのは紀伊田辺市から帰る車中だったが、前日、3日の朝日新聞の『政態拝見』というコラムで編集委員の星浩氏は、近づくサミットをテーマに“歴史の節目にふさわしい大きな視点で議論を”と書いていた。そこで引用されるのは、志位委員長の「貧困と格差、投機マネーの暴走、環境破壊などは、かってマルクスが指摘した利潤第一の資本主義の限界を物語っている」という発言だった。

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