公的資金投入反対論

アメリカ議会下院が9月29日、金融支援法案を否決。思わぬ造反にブッシュも議会指導部もそして市場もショックを隠しきれない。米議会はいずれ強行するのだろうが、マーケットは「市場を壊す気か」と怒り、マスコミは「世界への責任を自覚せよ」(朝日新聞10/1社説)と言うが、反対議員の主張の具体的紹介はない。

そこを、2日付け「しんぶん赤旗」外信面から紹介しておきたい。

ランデイ・クール議員(ニューヨーク選出・共和党)は、「一生懸命働く米国民の食費やガソリン代を、向こう見ずなウォール街に明け渡せと要求する法案」だと、反対した。
政府による公的資金投入策は「市場による解決」を妨げると主張したのはトム・フィニー議員(フロリダ選出・共和党)。「ウォール街の経営責任者による投機のつけを支払うのは米国民ではない」と述べた。
デビツド・ライヘルト議員(ワシントン州選出・共和党)は、米議会はすでに、住宅供給公社や大手保険会社に約3000億㌦もの公的資金を投入していると述べ、「今回の7000億㌦のギャンブルが、納税者の負担による別のギャンブルでないとの保障があるのか」と批判している。
民主党議員からは、ブッシュ政権の規制緩和路線を批判し、投機家の規制を求める声が出ました。
バーバラ・リー議員(カリフォルニア選出)は、金融危機をもたらしたのはブッシュ政権の「向こう見ずな規制緩和路線」だと指摘。住宅ローン破たんをもたらした貸し手のために一票を投じることはできないと表明。
クシニチ議員(オハイオ選出)は、法案は「事実ではなく、不安をあおることで推進されている」とし、莫大な金額がつぎ込まれる法案が、ほとんど審議もされないまま推し進められたと批判。
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08年10月1日・南部町にて

「金融恐慌」阻止のためと言うが、「政治は市場に介入しない」、「市場のことは市場にまかせる」としてきたのではなかったか。それが失敗すると一転して、政治による典型的な市場介入策=史上最大規模の税金投入か。 しかもだ。井上さとし参議院議員のメルマガは次のような指摘をしている。
(この安定化法案をまとめた)ポールソン財務長官は、06年まで渦中のゴールドマン・サックス社の会長兼最高経営責任者をつとめており、財務長官就任のために退職する前年には報酬と賞与で44億円を受け取り、退職時には退職手当やゴールドマン・サックス社の株の売却などで約500億円を手にした。
ドルは焼失したのではない。世界諸国民のうち、おそらくわずか数%の超富裕層のふところに行ったのだ。目減りしたとはいえ、そこにあるのだ。
前出のクシニチ議員は、「米議会の役割は、問題を引き起こした投機家をストップさせる新法案の作成だ」と語り、おなじく前出のデビツド・ライヘルト議員は、「あわてた行動より、正しい法案がより重要。民間資本で回復する包括的法案」を提案している・・・そこをどうするのか、議論がなければならない。
気がついてみれば、このドロ船から一番早く逃げ出したのが、「これからは貯蓄より投資」だと、アメリカとともにカジノ資本主義の道をあおってきた小泉純一郎ではないか・・・・。

Comments.

そうなんだ。現地からの報告、ありがとう。こっちでも「選挙前だからさ」という論調もあるが、下院議員が無視できない世論があるってことだよね。

ここのとこ新聞の一面に選挙ネタが載らない、という異常な事態でした(ずっと選挙だらけだったから)。
この混乱に責任があるウォールストリートを助けて、メインストリート(たぶん一般市民のこと?)はほったらかしか!!・・・私たちの税金でウォールストリートが助かって、私たちは家を追い出されるのか!
という市民の声がすごくて、ついに廃案になったけど、選挙前だからじゃないの~~?という声も結構聞かれます。
See what happens(まぁそのうち分かるさ)とか言ってるけど、債務者の救済を含めて、そんな悠長な話じゃないような。。。
サンフランシスコでは、家を失った人達、家を買えない人達が賃貸に流れて、アパート賃料相場があがってる、という噂もちらほらあります。ホームレスが増えなければよいけれど。。。
ちなみに、金融屋さんたちの、危険になったら自分だけ安全に逃げられる、という状態を、「ゴールデンパラシュートを持ってる」と表現するらしく、「あいつらにゴールデンパラシュートを持たせるな!」と盛り上がってる今日この頃です。

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