オバマは本物か、その試金石

ベネズエラやボリビアなど激しく米国と対決してきた国も含め、中南米でも多くの国がオバマ氏の当選を歓迎しているようだ。しかし、しんぶん赤旗によれば主たる理由は、「同氏が人種差別の璧を乗り越えたことや国連無視の政策や新自由主義の経済路線に固執したブッシュ政権を終わらせたこと」にあって、エクアドルのラファエル・コレア大統簡は「米外交政策に根本的な変化はない」と指摘する。世界はいま変化を感じ期待しつつも、オバマ氏は本物か、注目している。

日本ではあまり報道されないが、今年8月末、ハリケーン“グスタフ”が本土をほぼ縦断し何十万人が被災した。キューバで知り合ったスサーナさんは、9月に次のようにメールしてきていた。


(略)私は元気で、授業でいそがしいです。授業はハリケーンで結構遅れました。ハリケーンは大変でした。ハバナの南にある青年島は一番ひどかったです。住宅の90%以上は駄目になりました。キューバは今回復中です。次の6か月は大変だそうですが、頑張ります。(略)
スサーナ MSc. Susana M. García Rivero

経済的損失は5200億円にものぼると言われている。
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働く男/08年7月/モロ要塞にて

被害調査援助隊の派遣を申し出たアメリカに対し、キューバ外務省は謝意を示したうえで、「キューバには十分な人数の専門家がおり、被害を調べる作業は実質的に終了した」とし、「正しく倫理的な唯一のことは、毎年、グスタフ以上の損害を出している過酷な経済封鎖を全面的、完全に廃止することだ」と要求した。
書いてきたようにアメリカは、キューバ革命政権の崩壊を狙って1962年から経済封鎖を続けている。他国のキューバとの経済取引まで干渉し、キューバの経済的損失はすさまじい。
経済的テロリズムともいえるもともと無法な経済封鎖だが、この解除は人道上も急務だ。
国連総会は10月、過去最高の185カ国の賛成で、対キューバ制裁解除を求める決議を採択。「赤旗」の報道によれば、ブラジルやボリビア、ベネズエラなどは5日、「キューバ封鎖は説明がつかない」(ブラジル)とオバマ氏に封鎖解除を強く求め、キューバも「平等な対米関係をつくる準備がある」と改めて表明。他の中南米諸国もこの立場を支持している。
ところがオバマ氏はキューバについて、「封鎖を続ける」「キューバが民主主義に向けて重要な動きを見せれば、関係正常化の措置を取る」(5月の演説)と述べるなど、内政干渉ぶりはブッシュと変わるところがないのが現状だ。
オバマ氏の『変革』は、果たして本物か。その中身は国際政治の常識にかなうものか、キューバ経済封鎖への態度は、その試金石の一つとなるだろう。

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