10日から経済厚生常任委員会の行政視察にでていた。行ったのは企業誘致で成果をあげている福島県相馬市、生活再建を重視した多重債務対策にとりくむ岩手県盛岡市、漁業振興策の調査に宮城県石巻市。
今日は、印象に残ったこと二つことだけ。
1) 相馬市は国が事業主体となって開発した工業団地だが、92%の分譲を終え、すでに15社が操業し3,000人の従業者数が働く(ちなみに同市の人口は境港市とほぼ同規模、約39,000人)。「成功の最大のファクターはなにか?」との問いに、担当者は「企業との信頼関係」と答えた。
企業誘致というと優遇策の競争になりがちだが、相馬市は、どこでもやっている固定資産税の軽減措置(3年間)はしているが、それ以上のことはないという。なかには「道路をつけてくれ」などといわれることもあるが、「できないことはできないとはっきり言う」のだと語った。必要な許認可事務のフォロー、従業員のための住宅はじめ生活環境や優秀な人材を育成するための教育環境の整備などに力を注いでいる。
担当者は、“補助金は一時、信頼関係は一生“だと語った。聞いたようなセリフだこと。

2) 盛岡市は“多重債務問題に強いまち“を標榜する。その特徴は、来たら相談に乗るという”待ち“ではなく、税務課は滞納者に、住宅課は滞る家賃の集金のおりに、福祉は生保の相談者に、”借金で困っていませんか“と声をかけ多重債務に困っている市民を発掘する。そして、それぞれの状況に応じて、弁護士につないだり、福祉が動いたり、国保担当がかかわったりして、借金を整理し、その後の生活再建にいたるまで寄り添い手助けする。
このとりくみの中心に座ってきた吉田直美さんは、すでに全国に有名な市職員だが、彼はこうも言った。「税の滞納者には払えない原因がある。差し押さえなど徴収強化ばかりしても、一時的には徴収率はあがってもまた滞納になる。残るのは行政への不信と恨みだけです。なにか困っていることありませんか?と声をかけ手立てをつくせば、市民の生活は再建でき、滞っていた税金も払ってもらえる。残るのは行政への信頼と感謝です」。
「どれぐらいの滞納克服に?」と聴いたら、「そのためにやっているわけではないが、年間数千万円になるのではないか。市民もハッピー、行政もハッピーのとりくみです」とのことだった。
3) いずれも行政のありかたの根本を問う、実に哲学的な話だった。







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