5年後の日本にしたくない

一般質問を終えてきた 。学力テスト結果の非開示と来年度の不参加を求めた私の議論に、根平教育長は「開示・非開示がここまで引っ張られ学校現場が混乱していることに、少なからず憤りを感じている」と述べたうえで、「本市に請求があった場合は非開示文書として対応する」。来年度の学力テストには、「子どもたちと学校現場にとって意義あるものかどうか、動向を勘案しながら判断したい」とのべた。
ほんとうはアメリカの実態やフィンランドの経験なども参考に競争教育の弊害について議論をしようと冒頭、大風呂敷を広げたのだが、この議会で決着をしなければならない下水道事業団の問題に時間かかりそうで中途半端になった。教育長は待ち構えていたでしょうに・・、ごめんなさい。

その競争教育について、議場で紹介できなかった一文の一部を転載しておきたい。よく、「いまのアメリカは5年後の日本」といわれるが、これは競争教育の先進国=アメリカのいまを伝える『週刊東洋経済』08年5月17日号の抜粋。
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ニユーヨーク市ブロンクスのアービン高故に赴任したときのことを、ジェシカ・ジョーンズ(34)は今も鮮明に覚えている。教師を天職だと確信した瞬間、子どもたちの可能性を見つけ、彼らの未来に手を差し伸べるという意欲と喜びが体中を駆け巡った朝だった。
学校側から新米教師に配布された「教師ハンドブック」の冒頭には、こんな文章が書かれていたのだ。
「この教室には未来の医者、月探検者、画家、作家、実業界の大物に、アメリカ社会が必要とする指導者たちがいる。一人ひとりが皆等しくこの国の将来にとって非常に大切な一人なのだ・・・」
それから10年後の2006年12月、ジェシカがハンドブックの代わりに手にしていたのは求人情報誌だった。アービン高枚がニューヨーク州内でF(A~Fまでのうち最低ランク)を付けられた50の学校リストに入ったため、学校側からクビを言い渡されたのだ。02年に教育改革法案「落ちこぼれゼロ法」で「全国一斉学力テスト」が義務化されてからというもの、全米の学校は生徒の出した点数を基に予算に格差を付けられるようになった。

「落ちこばれゼロ法」で、高校の落第生が急増


生徒が悪い点数を出せば教師はクビにされ、国からの教育予算は減らされる。予算カットのあおりをもろに受ける貧困地域の学校は、そのまま廃校になるケースが少なくない。
ニューヨーク市のブルームバーグ市長はリストの発表と同時に、こんなセリフも口にした。
「落第した学校に通う2万9000人の生徒は、速やかに転入先を見つけるように」
ジェシカはその発言について、怒りをにじませた声でこう語る。
「政府がこの法案を出したとき、うたい文句は教育におけるサービスの質の向上でした。でも実際は、低学力の責任を、学校と教師に押しつけたんです。成績の悪い学校が振り落とされれば親たちは子どものためによりよい学校を選べるし、子どもたちはよりよい教育を受けられると言ってね。でも廃校になった学枚の生徒たちに行き場などありません」
この教育改革は、不登校や中退者を拾い上げ、国全体の学力を底上げする目的で教育に競争原理を導入するというものだ。これによってアメリカの教育現場ではすさまじいレースが始まり、生徒だけでなく教師たちも生存競争に放りこまれた。

教師のクピがかかるため、テストでいんちきが横行


さらにジェシカは続けた。「生徒たちの点数に自分のクビがかかるため、教師たちは必死になりました。授業の内容も彼らの興味を引くような切り口だったのが、テストでより高得点を上げるためのノウハウが中心になつていきました」
だが、授業内容を変えただけで、子どもの点数が急に上がるというのは無理がある。焦った教師たちは、別の手段に打って出た。生徒にあらかじめテスト問題を教える、生徒の誤解答を教師が消しゴムで消して正解を書き込むなど、ありとあらゆる「いんちき」を実行したのだ。
「ひどいものでした。教師たちは生き延びるために、自らの良心や教師としての志を売らなければなりませんでした」

レポートは、落ちこぼれた生徒はどこへ行くか・・・と続くが、その行く先は以前紹介した堤未果の『貧困大陸アメリカ』にも詳しい。

Comments.

おはようございます。”10年後”という言い方もありますが、いまテンポ早くなっていますから・・・・。でも、ここで知るアメリカの現実ってすさまじいですね。

本当にそのとおりですね。
私もこの本買ってました。
「いまのアメリカは10年後の日本の姿」という話もありますが
ぜったいにそうさせないためにがんばりましょう。

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