実に残念なことだ

来年度全国いっせい学力テストの参加・不参加をめぐって臨時市教委が14日開かれた。委員5名のうち二人の委員が「不参加」との結論を求めたが、結論は「参加」となった。残念なことだ。
議論の聞いていて、“へエ、そうなのか”と改めて知ったのは、過去2回のテストが子どもたちと学校現場にとって何一つ有益な結果を出していないことだ。

対象が小6、中3という卒業前の学年で、テストは数、国の2教科。4月実施で、結果の分析が現場に帰ってくるのが秋。結果がどう生かされているか、質問が相次いだが、「残された期間はほぼ3学期しかなく、特に中3は高校受験前で、結果をその後の教育改善に生かすのは非常に困難」(教委事務局)ということなのだ。
根平教育長も「しっかい調査(全数調査のこと)だとどうしてもそうなる。2教科、しかも卒業前の調査。現場からは個人の成長に返し難い。序列化の心配もあり、サンプル調査で良い」と発言していた。校長会の「2年続けて似たような結果がでている。毎年の必要はない。しっかい調査の必要もない」との意見も紹介された。
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子どもたちには最高の環境を

県情報公開条例改正による市町村別・学校別開示の方針への懸念も相次いだ。
ある委員は、「大切な授業時間、行事を削ってやるのに、(それが)どう生きているかよく分からない。開示の心配もある。参加しないほうがよい」と発言。別な委員は、「国は非開示と言い県は開示と言う、このずれは大きい。境港市が非開示といっても、どの道、県が開示すればほぼ公開に近い事態。ことここに至っては不参加を」と発言。「参加を」と言われた委員も、「開示の問題がひっかかる」と言われた。
教育長も「序列化の懸念など文科省の意見に同意」と述べ、学校現場ではどうにもならない学力と経済格差の問題、教育に競争原理を持ち込んだサッチャー政権の失敗などを語り、「そもそも競争をあおることが学力を向上させるというのは古い教育観だ」と指摘していた。
ところがだ。参加を言う委員は「これまでと基本的には変わらないと考える」というのみで、そこには語られる懸念を超えてなお「参加することの意義」を感じさせるなにもない。


“苦渋の選択“してまでやることか

子どもたち一人ひとりには役立たず、学力の全体的傾向、問題点を探るならサンプル調査で充分、序列化など懸念は強まるばかり・・・いっせい学力テスト参加の積極的意義はどこにもない。
にもかかわらず(!)結論は「参加」なのだ。残念なのはその「結論」もだが、それが、子どもたちにとってなにが大切かということからではなく、「“配慮”条項にも不安は残るが、苦慮した県教委の立場もある。協力要請もあった。苦渋の選択」(教育長)という“行政的”観点からでしかないことだ。
委員の一人は「“苦渋の選択“をしてまでやることではない。そこに危惧を感じる」と最後に語っていた。

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