二人の懺悔

この10年を振り返って、“イラク戦争”と“小泉構造改革”の二つが、国民生活と国の進路をとう重大事だったことに大方の異論はないだろう。
この二つの“重大事“にいずれも中枢で加担し、いまそれぞれに”懺悔”する二人がいる。ひとりはブッシュ米政権の最も緊密なイラク戦争への参戦国だったイギリスの外相、ミリバンド氏。もうひとりは構造改革急先鋒の経済学者として、小泉改革に大きな影響を与えてきた中谷巌氏。

ミリバンド外相の発言は、引用もしておきたい。
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ミリバンド英外相

「対テロ戦は誤り」ミリバンド英外相 米国の同盟国では異例の発言(2009.1.16 09:56)
インド西部のムンバイを訪問したミリバンド英外相は15日、「対テロ戦争」という概念の使用は国際テロ組織アルカーイダなどを利することになり、「誤解を招き、誤りである」と言明した。ブッシュ米政権の最も緊密な同盟国としてイラクやアフガニスタンでともに戦った英国の外相の公式発言では極めて異例だ。
ミリバンド外相はテロに見舞われたタージマハルホテルで演説。「英政府はこの二年『対テロ戦争』という考え方も言葉も使っていない」と指摘し、理由として「アルカーイダという統一された敵がいる印象を与えるが、現実には暴力的過激主義は多様だ」と説明。善悪二元論的な考え方は各地の多様な問題を「イスラム教徒の世界的抑圧」とひとくくりにするアルカーイダの思うつぼだと述べた。(共同)

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週刊朝日1月23日号

中谷巌氏はいま三菱UFJ総合研究所理事長・多摩大学教授の職にあるが、新著『資本主義はなぜ自壊したか』が話題となっている(今日探したが入手できず、以下この記事は、1/23『週刊朝日』による)
氏は、「ハーバード大学に留学、アメリカの豊かで寛大な姿に魅せられ、市場主義的な世界観に没頭した」。そして小渕政権で「経済戦略会議」議長代理を務め、竹中平蔵氏らとともに小泉改革にいたる構造改革路線の旗振り役となった。その彼がいま、「アメリカ流の構造改革は日本人を幸せにしない」と確信するにいたり、日本社会に広がる貧困や秋葉原無差別殺傷事件に象徴される社会の荒廃、国境を越える産業の空港化、環境の破壊を考察する。そして、「いまの危機はグローバル資本主義の”本質”からくるものだ。さらば、グローバル資本主義」と結論し、かっての安心・安全の社会思想をとりもどした日本再生への道を説く。

中谷氏の発言など詳しくは読みいただきたいが、国のあり方をめぐる二つの“重大事”のそれぞれに、渦中にした人物が語るこの”懺悔”。重く受け止めたいものだ。
それだけに、二つながらに自民党と競い合ってきた民主党の本質も見誤ってはならないし、ことの最初から一貫してイラク戦争に反対し、小泉改革に厳しく対決してきた日本共産党の先駆性は、これからの政治にもっと生かされなければならない。国民の手によって。

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