一昨日、書きたいと思っていたのは、中学校給食のはなし。
選挙の対策会議で、「今日の山陰中央新報に、小学校給食のセンター化にあわせて中学校給食を実施するっていう市長の話が出ていたよ」という報告があったからです。
私たちはこんどの市議選で、「2議席いただいたら中学校給食の実施条例を提案し、なんとしても実施にもちこみたい」と訴えている最中です。はてさて、どんな話か・・・・と記事を手にしてみました。

渡小学校
記事によれば、中村市長が、「実施を視野に入れて検討してきたが、センター化のタイミングで始めるしかないと判断した」と話したとのこと。「“愛情弁当”がよいとの意見も考慮し、市教委を中心に選択性も含め詳細をつめる」のだという。
せっかくいま喜ばれている小学校給食の「自校方式をやめてセンター化する」という方針とのだきあわせとか、「愛情弁当との選択性」などという弱点はあるものの、市民の積年の願い=中学校給食の実施という点では、境港市における「一歩前進」と喜びたい。
しかし、子どもたちの発育、食育にこれだけ大きな成果をあげている自校調理方式をなぜ廃止か。どこまでも“財政効率優先”ではあまりにも情けなくないか。
昨年10月、政府が“貧困率”という指標を始めて公表しました。15.7%。実に6世帯に1世帯が貧困世帯・・・これがいま日本社会の現実なのです。ファストフードが蔓延し、給食のない夏休みに栄養失調に陥る子どもたち・・こんな日常が広がる社会です。社会政策としての学校給食の重要性はいま、“愛情弁当論”ですむ状況ではありません。
中田典子さんていったかな。福井県小浜市の食育を勉強にいったことを思い出します。そのとき説明にあたってくれた専門官。なんと、市で食育の“専門官”を配置しているのです。保育園から小学生、そして成人にいたるまで、それぞれの発達段階に即した“食育”の展開に驚いたものです。
そして、自校調理方式だからできる地域の生産者との緻密な協働、「子どもや孫たちに食べさせる野菜やお魚。安心、安全な食材」づくり、現金収入にもなるお年寄りたちの元気に驚いたものです。
給食がもつこの豊かな機能を、大規模にならざるをえないセンター方式は生かせるのでしょうか。
中田典子さんを呼んで勉強会をしたいものです。
これは学校給食そのものについてではないが、以下は彼女の食育についての実践を伝える「教育ルネッサンス・食育を担う」という2006年6月21日・読売新聞の記事です。
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園児と中田さん
食育を担う (2) 就学前から料理体験
食育担当の専門職員を置く自治体がある。
「きょうは実際に魚のお料理をしていただきたいと思います。けさ小浜で取れたアジをいっぱい買ってきました」
福井県小浜市の食育担当の政策専門員、中田典子さんが丁寧な口調で市内の幼稚園児14人に語りかけた。市の施設で12日に開かれた料理教室「キッズキッチン」。2003年に採用された中田さんの提案で3年前にスタート、今では少なくとも5歳児は全員が園単位で受講する。今年は幼稚園・保育園計18園の約300人が対象だ。
普段、子供たちは、かまどで米を炊き、だしを取り、地元の野菜を切って、みそ汁やゴマ和(あ)えなどの小鉢を作る。この日は、食育月間の催しとして、特別講師の青海(せいかい)忠久・福井県立大学教授(57)(海洋生物学)が、アジのさばき方の手本を示した。
「今からこれをするんだよ。できる?」という中田さんの問いかけに、男児の1人がすかさず「できると思う」。保護者の見守る中、1人1匹ずつ、全員が無事にさばくことができた。
中田さんは「子供が達成感を味わえることを大事にしている。包丁の扱い方などをきちんと教え、信頼して『やってごらん』と背中を押せばできるものです」と断言する。中田さんが園に出向いて行われた魚についての事前学習も意欲をかきたてたようだった。
キッズキッチンが行われたのは市営の「御食国(みけつくに) 若狭おばま食文化館」。「御食国」は古代から朝廷に食料を納めた国を指す。小浜市のある若狭地方の、この伝統に村上利夫市長(74)が着目。「食」を地域振興の核に置く「食のまちづくり条例」を制定した。同館は、この条例に基づく食育の拠点施設だ。
小浜はもともと、地域活動が活発だ。公民館では、食生活改善推進員による伝統料理や、生活習慣病を防ぐための料理教室が盛んに開かれ、学校も体験学習や地場産食材を給食に活用する取り組みが進んでいた。
応募者33人の中から、短大や専門学校で計十数年の教職経験を持つ中田さんが採用されると、思いつくような食育事業の多くは、すでに実施されていたが、目の届いていなかったのが、就学前の子供だった。
「包丁を使わせるのは危険だ」という周囲を説得して始まったキッズキッチンは、個人なら4歳児から参加できる。体験後、台所に立つようになった子や、スーパーで地元の特産物を探すようになった子もいる。
昨年からは、2、3歳児対象の「ベビーキッチン」も展開。保育士、幼稚園教諭、栄養士ら、食育にかかわる有資格者や経験者のボランティア組織「食育サポーター」(現在約25人)も拡大しようとしている。
「食育の基本が家庭であるのはもちろんだが、小浜でも、朝食を取らない子はかなりいるし、季節の行事を一切やらないような家庭もある。地域の食文化や社会のルールも教えていきたい」と中田さん。人口3万人余の小都市の大きな取り組みが広がろうとしている。(松沢みどり)
【食のまちづくり条例】
小浜市が2001年に制定した。前文に「まちづくりを推進する上で活用すべき資源は、歴史と伝統を誇る『食』」と位置付け、産業振興、地産地消などとともに、市民が生涯にわたって食を広範に学習する機会を設けることなどの施策を掲げた。







マスコミも「オバマ」報道ばかりでなく、こんな素晴らしい実践を知らせてくれればよいですのに。素晴らしい取り組みです。かつて、民商婦人部での行事で未就学児にも斧を持たせて薪割りをしたことを思い出しました。親はハラハラされていましたが、子ども達は楽しそうに真剣に薪割をしました。一つ間違えば大怪我です。こちらも真剣でした。今その子どもさんたちも30代です。
Posted: 音ちゃん | 2010年01月14日 22:50