日本国憲法今も最先端

「世界に民主化を説く米国の憲法は、急速に時代遅れになっている。一方、日本の憲法は今でも先進モデル」----こういう記事が朝日新聞にでていました。5月3日付。

ワシントン大学のデービツド・ロー教授とバージニア大学のミラ・バースティーグ准教授ら米国の法学者たちが、成文化された世界のすべての憲法188カ国分を分析した結果、日本の憲法は「65歳」になるが、「世界の最新版と比べても遜色がない」というのだ。
以下、同記事より引用。

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第二次大戦後の1946年から2006年まで、各国憲法の改正や独立国の新憲法をチェックし、国民の権利とその保障の仕組みを項目ごとにデータ化。国際的な変化が年代別に分かるようにした。
それを見れば、時代とともに新しい人権の概念が生まれ、明文化された流れが読める。たとえば、女性の権利をうたった憲法は1946年は世界の35%だけだったのが06年は91%に、移動の自由も50%から88%に達した。最近では、お年寄りの権利も上昇中だ。

最古の米国、時代遅れに


国別に見ると、国際情勢の断面が浮かぶ。独立後間もない18世紀に定めた世界最古の成文憲法を抱える米国は、長らく民主憲法の代表モデルとされてきた。だがこの研究の結果、特に1980年代以降、世界の流れから取り残される「孤立」傾向が確認された。女性の権利や移動の自由のほか、教育や労働組合の権利など、今では世界の7割以上が盛る基本的な権利がいまだに明文化されていない。一方で、武装する権利という世界の2%しかない「絶滅」寸前の条文を大切に守り続けている。
米連邦最高裁判所のギンズバーグ判事は、民衆革命を昨年春に遂げたエジプトを訪ねた際、地元テレビでこう語った。「今から憲法を創設する時、私なら米国の憲法は参考にしない」。憲法の番人である最高裁判事自らが時代遅れを認めた発言として注目された。

画期的内容。問題は政治


一方、日本。すぐに思い浮かぶ特徴は戦力の不保持と戦争の放棄をうたった9条だが、シカゴ大学のトム・ギンズバトグ教授によると、一部でも似た条文をもった国は、ドイツのほか、コスタリカ、クウェート、アゼルバイジャン、バングラデシュ、ハンガリーなどけっこう例がある。
世界から見ると、日本の最大の特徴は、改正されず手つかずで生き続けた長さだ。同教授によると、現存する憲法の中では「最高齢」だ。歴史的に見ても、19~20世紀前半のイタリアとウルグアイに次いで史上3番目だという。
だからといって内容が古びているわけではない。むしろ逆で、世界でいま主流になった人権の上位19項目までをすべて満たす先進ぶり。人気項目を網羅的に備えた標準モデルとしては、カナダさえも上回る。バースティーグ氏は「65年も前に画期的な人権の先取りをした、とてもユニークな憲法といえる」と話す。
ただ、憲法がその内容を現実の政治にどれほど反映しているかは別の問題だ。同氏らの分析では皮肉なことに、独裁で知られるアフリカなどの一部の国々も、国際人権現約などと同様の文言を盛り込んでいるケースが増えている。
「同じ条文であっても、どう実践するかは国ごとに違う。世界の憲法は時代とともに均一化の方向に動いているが、人権と民主化のばらつきは今も大きい」。確かに日本でも、女性の権利は65年前から保障されてはいても、実際の社会進出はほかの先進国と比べて鈍い。逆に9条をめぐっては、いわゆる「解釈改悪」を重ねることで、自衛隊の創設拡大や海外派遣などの政策を積み上げてきた。

日本人の賢明の表れ


日本では、米国の「押しつけ」憲法を捨てて、自主憲法をつくるべきだという議論もある。それについてロー氏は「奇妙なことだ」と語る。「日本の憲法が変わらずにきた最大の理由は、国民の自主的な支持が強固だったから。経済発展と平和の維持に貢献してきた成功モデル。それをあえて変更する政争の道を選ばなかったのは、日本人の賢明さではないでしょうか」
-----ワシントン=立野純二記者。
 

今日は、境港九条の会事務局会議です。

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