闘いは人を強くする

クレ・サラ対策協議会事務局長

音田紀一 さま


米子信用金庫に長く勤務してきた経験を活かし、増え続ける多重債務者の救済に命をかけていらっしゃいます。境港市では、民主商工会事務所を中心に活動。インタビュー中でも、携帯に次々と相談の電話がかかってきていました。

04年6月23日/市役所にて

定岡 多重債務をめぐる最近の特徴は?
音田 依然としてヤミ金が横行し、返済に苦しむ多重債務者に「おまとめローン」と称して、まず20万、30万円と払い込ませてドロンする、新手のサギ商法も広がっています。サラ金が選別融資をはじめて、そのことがかえってヤミ金に走らせるという別な深刻さもうまれています。
定岡 「借りる者が悪い」という意見も根強かったが・・

違法金利、不当な取立ては社会悪

音田 本人も一番、そこで悩む。振り返って反省することがあれば、それを反省しこれからの人生に生かすことは当然だが、だからといって、違法な利息、無法な取立てが社会的に許されるわけがない。「嫁に来てから30年、借金をどうして返すかが、私の人生でした」と、こ とが解決してから語ったご婦人がいますが、この方は、私達への相談で過払い請求訴訟を起こ し、1500万円取戻しましたよ。法的に取戻して当然の借金で、30年の人生を苦しんでこられたのですよ、この方は。貸し手責任はどうなるのでしょうかね。
定岡 1500万円も!

取戻したお金は3000万円

音田 そうです。境港でこの2年半に、相談件数は100件を超え、過払い請求で取戻した総額は 、3000万円を超すと思いますよ。
定岡 取戻したのは、お金だけじゃない・・

闘いは人を強くする

音田 そう。暮らし、事業に一番大きなカネの問題ですから、金銭感覚、経営方針がどうだったのか、家族のあり方、夫婦のあり方まで考え直す機会になる。人によっては30年、40年の来し方の総括になるのですよ。そこをきっちりできた人、家族は強くなるのですね。悪徳業者との勇気ある闘いができるし、大変でも人生を立て直される。そのことを大切にしてきました。 自殺ばかり考える日々から抜け出て、元気に働いておられる方もたくさんいらっしゃいます。
定岡 闘いは人を強くする。人を育てる運動でもあるのですね。
音田 違法、不当な金利や取立て、ヤミ金、サギ商法が横行する社会が、住みよい街でしょうか。誰もが安心して暮らせる地域づくりでもあると感じています。
定岡 そういうお仕事が、社会的に認知され始めましたね。

暮らし困難な人々をささえるシステムを

音田 そうですね、ずいぶん時間がかかりましたが。鳥取県が中心になって警察や弁護士会、金融機関などで、鳥取県ヤミ金対策協議会がつくられましたが、呼ばれて、当事者や相談にのってきた私達の運動の経験、意見を求められ、2時間にわたって報告してきました。ヤミ金などへの社会的包囲網もずいぶんできてきたとは思いますが、もともと、背景にある暮らしや経営の困窮の問題は解決されていないばかりか、不況の波はまだまだ大きく、貧富の差は拡大するば かりで、クレ・サラ対策とともに、たちまち暮らし困難な人々を支える社会的システムをどうするかなどを考える仕事も考えたいですね。
定岡 大きなお仕事になりそうですね。行政がどうかかわってゆくか、私も考えたい。今日はありがとうございました。


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米子クレ・サラ対策協議会について

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